RUBYTECのセラミック製折りたたみナイフ「セラム」を紹介します
セラムとは
セラムはちょっと変わったナイフで刃が金属ではなくセラミック製。
セラミックと言えば昔スペースシャトルの外壁に使用されたことでも話題になったので未来の素材というイメージが強いのですが、語源はギリシア語の「 keramos」であり、その正体は「粘土を焼いて固めた物」、つまり陶器や磁器の仲間なのです。
勿論陶器や磁器では刃物は作れないので「酸化ジルコニウム」という素材をセラミックと呼び、セラムは市販されているセラミック包丁と同じものが刃となったナイフと考えていいでしょう。
刃がセラミックである意味
ステンレスや鋼ではなくて何故セラミックなのか?
セラムはキワモノではないので勿論意味があります。
軽量
セラムはナイフ全体で20gもありません。
セラムは全長150mm(折り畳み時91mm)、刃渡り58mmですが、刃が金属であったらこの軽さに抑えるのは不可能でしょう
耐腐食性
金属ではないので錆びません。これは水の使用を制限されるアウトドアでは圧倒的なメリットと言えます。
食材を切って洗わずに拭くだけで放置して次回のキャンプまでそのまま、という状況でも雑菌の繁殖などは別として何事も無かったかのように切れ味はそのままです。
薄さ
刃の背中側は1.2mmしかないので刃自体も非常に薄く、ちょっと厚めのカッター程度であるのでナイフを使用するのに無理がある物、例えば紙などもカッターのように切れます。
刃が長持ち
金属は薄ければ薄いほど力に弱く、包丁なども使っていくうちに切れ味が悪くなりますがセラミック製は殆ど刃が劣化しません。
驚くほどの切れ味
実際のセラムはオモチャみたいな外観ですが、これが見た目に反し驚くほど良く切れます。
お店で実験してみたところ
- 紙→カッターと同等
- 木材→ナイフと同じ切削感覚
- ダイニーマロープ→全く問題なく切れる
という感じでした。食材はまだ試していませんがセラミック包丁が既に一般化されているので問題ないでしょう
先端が丸い
先端が丸く、物を刺せないようになっています。
「何故刺せない事がメリットなの?」と思うかもしれませんが、世の中には「セラミック+刺せない」事を必要とする人たちがいます(悪用の可能性もゼロではないのであえて記述しません)。
セラムの注意点
これほど凄い性能の「セラム」ですが、勿論欠点もあります。
まずセラミックという素材の特性上衝撃に弱いです。通常の使用では全く問題ありませんし試せてもいませんが固い場所に落としたら割れるかもしれません。
さらに、刃のロック機能がついてません。普通の折り畳みナイフでは広げた場合にカチっとロックし、解除レバーを操作しないと折り畳み出来ませんが、セラムは開きっぱなしであるので刃の背中側や刺す方向に荷重をかけると自分の指をすっぱり切ってしまう場合があります。
常に「切れる方向」で使用するに留めてください。
銃刀法違反について
銃刀法としての折り畳みナイフは以下の様に定義されています。
「折りたたみ式のナイフであって、刃体の幅が1.5センチメートルを、刃体の厚みが0.25センチメートルをそれぞれ超えず、かつ、開刃した刃体をさやに固定させる装置を有しないもの」
これに刃体が6cmを超えるものという前提があります。
これをセラムに当てはめてみると
刃体6cm以下→刃渡り58mmであるのでクリア
刃体の厚み0.25cm以下→刃体の厚み1.2mm(0.12cm)であるのでクリア
開刃した刃体をさやに固定させる装置を有しないもの→前述の通りロックできないのでクリア
刃体の幅→「刃体の幅」がどこを指すのかイマイチ不明なのですが、もしセラムでいうと「白い部分」の事を指すならば19mmあるのでNG
この様に「セラム」は銃刀法を考慮した作りにはなってますが、完全クリアとは行かないかもしれません。
しかしながらこれらは「携帯」であるのでキャンプなどでは収納具の奥などに入れておけば余程の事がない限り大丈夫です。
もちろん、腰にぶら下げていたり車のダッシュボードに入れておけば一発NGの可能性があります。
実際の所、アウトドア用ナイフ所持の法的運用については警察官の主観による所が大きいので問題とされたら「セラミック製」であること、刃渡りが「6cm」以下であること、先端が丸くなっているので刺せないこと、ロック出来ないことなどを強調してください。
いずれにせよ、いつでも出せる場所に置いて移動するのはご法度です。
このようにセラミックである折り畳みナイフはアウトドアで色々と使えそうです。
ハンドルも4色でオシャレなのでちょっと変わった便利な道具として是非検討してみてください
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